近年、日本全国で物価高が続いています。特に食料品や光熱費の値上がりは、家計に大きな負担を与えています。しかし、総務省の調査によると、東京と地方の物価差の大部分は「家賃」が原因であり、食料品や日用品の価格差はそれほど大きくないことが分かります。
一方、最低賃金に目を向けると、東京は全国最高水準です。2025年度の水準では、東京都の最低賃金は1,130円超と見込まれており、多くの地方の900円台と比べて約2〜3割高い水準にあります。
つまり、同じ時間働いた場合、東京では地方よりも多くの収入を得られる構造になっています。ここで「東京郊外」という選択肢が注目されます。
都心の家賃は突出して高いですが、東京郊外（多摩地区や23区外の一部地域）であれば、地方都市と大きく変わらない水準の家賃物件も少なくありません。この場合、
- 食費や日用品 → 地方とほぼ同水準
- 家賃 → 地方よりやや高めだが都心よりは安い
- 賃金 → 地方より高い
という条件が揃います。結果として、東京郊外で働き・暮らす方が、地方で暮らすより生活に余裕が出やすいのです。
もちろん、交通費や通勤時間の増加といったデメリットも無視できません。しかし「家賃以外の物価差は小さい」「最低賃金は東京の方が大きく高い」という2つの事実を踏まえれば、東京郊外は賢い生活拠点となり得ます。
今後も物価動向と最低賃金の上昇を注視しつつ、自分に合った生活の場所を選ぶことが重要になりそうです。
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